ザ・グランドファーザー : おじいちゃん

the grandfather

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2004.11.21

_ [イベント][感想]首都圏外郭放水路 地底文化フォーラム

http://www.g-cans.jp/
機会に恵まれた。

主ポンプ。出力10500kwのガスタービンエンジンの駆動を手前のギアボックスで減速して、直径3.8mのポンプインペラに伝える。超巨大なタミヤ基本工作セット。ギアボックスの周囲に張り巡らされた赤い提灯は、火災時に二酸化炭素を噴射して鎮火する設備。周囲に人がいれば当然昏倒する。

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ギアボックスとタービンパッケージの真上には天窓が嵌っている。メンテの時に直接吊り上げるためかと想像するけれど、この手の機械が自然光に照らされている様子も新鮮だ。
分厚い吸音壁。屋内に固定された発動機の騒音は耳を聾するくらいでは済まないだろうと思う。それでも、主ポンプ稼動時には頻繁に人の出入りがあるみたいだ。


エンターザメイズ。日比谷立坑(http://www.geo-site.jp/hibiya/hibiya.html)の時も思った事として、地上の出入り口は素っ気無いほど、地下空間とのギャップが大きいほどいい。芝生の只中にポツンと開いたワームホール。抜けるような青空が、なにやら宇宙 日本 世田谷。


調圧水槽。息を呑む閉空間。この後、三脚を忘れてピンぼけの海となった。


麗しの立抗。降り注ぐ自然光の様子は、馴染みのありすぎる非現実。それが現出しているがゆえに感じる違和感。
地下のパルテノン神殿とはまっことよく言ったもので、視点によっていくらも表情を変える、段差と支柱の幻惑。祭壇ぽい。



常に表情を変える照明演出。空間の広大さや、連続する支柱の醸す眩暈感をスポイルしてしまっていたかもしれない。いつ柱の陰から河森正治デザインが顔を出すんだろう、あるいは炭団、もしかしたら柱の間を飛び回るガリィ。点光源で照明された広大な空間には、『GUNDAM FIX』を想起するところもある。合成映えしそうな画面というか。


深淵へ続くかもしれない取水口。開いていたり閉まっていたり。また自然光にやられている。このミニマルな構造の中で感じるのは、FPSのレベルデザインに自分が立っている錯誤した全能感。スポーツ系FPSの、クリック級の反射速度と指先程度の慣性モーメントで動けるんじゃないかという錯覚。フォーラムでも言及されていたことだけれども、人間存在を一願だにしない、非人間的なスケールと機能を持った構造物に、まるで人家の入り込んだアリの状況で居合わせると、自分もまた非人間的な視点を獲得したようでたのしい。
フォーラムは、ゲストのキャラ立ちがよかった。東方洋雄氏、内山英明氏のスタンピードぶりを不確定因子として排除しない山名清隆氏のハンドリングは優れた手際で、宮尾教授のウェルメイドな話術も具合がいい。庵野秀明氏はいつも通り基本姿勢の表明者という感じ。そのほかの素人プレゼンテーションは、地下都市研究会が白眉。快速化学さわむら氏によるスーパーカミオカンデ見学のプレゼンはツボを押さえ殺しにかかってきていて、来年夏の予定を確定させるのに十分な破壊力。高度計と水平器が標準装備とか、かっこよすぎる。その他のプレゼンは、プロジェクトが広く参加者を募って種を撒く段階であることや、プロジェクトX的、あるいはメタルカラー的にエンジニアリングを前面に押し立てたアプローチに手垢がついていることを勘案した上でも、適当なにぎやかしの域を出ていないもので、ホイチョイックなイベント演出と合わせて、残念な出来。


帰途。施設が高台にあることもあって、空の広さと周りの何も無さが強調されて、ちょっと細田守ぽいような郊外の風景。それを一皮剥いた下に、メガゾーンというかエイリアンというかなガチムチの80年代SFアンダーグラウンドスケープが存在してる状況も含めて、相当に比類なき妄想触媒だったように思う。
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