ザ・グランドファーザー : おじいちゃん

the grandfather

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2004.11.19

_ [本][感想]舞城王太郎/みんな元気。

本: みんな元気。 冷えて過剰な暴力、異様な背景、比して無感覚に続く思索。時間・空間を無遠慮に飛びまわって続く、大体においてロクでもない大小のイベントの果てに、主人公はもしかしたら普遍性ある真理の一葉かもしれないような事柄について、"気づき"の感覚とともに思い当たって、自らの進路に少し修正を加える。短編集であり、それぞれの話に直接的な関連はないのだけれど、通底するテーマ・トーンは一貫していて、むしろ連作ぽい印象を受けた。あるいはこのスタイルが舞城王太郎の短編のおけるスタイルなのかもしれない。『熊の場所』は読んでいないのであまり強くは感じえないけども。
独特の擬音が妙に腑に落ちる。聴覚に触覚が混じって、体全体で解釈しているというか。俺のとは異なるけれど、精度に信頼をおけるくらいに共感する他者の認識。この感覚が物語に敷衍されて、けったいなピースを連ねて描かれる各編にも、さして彼我の距離を広く感じない。身の丈にあったアンリアル。この安心感と、結末に示される真っ当すぎるほどの真っ当さ、いくらかは身に覚えのある普遍性は、そのままファンタジーの弱さ、飛ばなさでもあって、読んだあとの腹にたまる。ウォームで、ウェットで、閉塞感。臭い立つ舞城王太郎の価値観と一緒に押入れで寝起きさせられているみたい。『好き好き大好き超愛してる。』を読んだのは9月の初めだったけれど、まだ間隔が詰まりがちといえる。節度を持って読んでいかないと、本と読者にとって不幸な出会いになりそうだ。

_ [マンガ][感想]小原慎司/ぼくはおとうと

よかった。ひりひりする10代の焦燥感、10代の限りある想像力で規定される凡俗への、静かで無慈悲な視線、描き慣れないの緊張感のある描線が生み出すソリッドで陰のある画面と、両親との死別、社会的な義務からの解放、その他のわずらわしさからの退却が齎す、すっとぼけてやわらかい、有体にいえばダメな価値観が、一つの作品、あるいは一つの登場人物の中でまじりあって、いい中庸感。グラグラフラフラしている危うい主人公を、周囲の手厚い世界観が包み込んで、全体として非常に安定している様、小原慎司のこの秀でたバランス感覚はやっぱり好きだ。今描いてる『二十面相の娘』は、どうにも燃え尽き感が漂っていて読むと悲しい。金を払いたい気持ちだけで購読してしまっている。

_ コナミ社とロボゲー

メモ。ファントムクラッシュの続編(S.L.A.I : http://www.konami.jp/slai/)に続いて、リモートコントロールダンディの続編(http://www.konamistudio.com/new/rc/)もコナミ社のディストリビューションになるぽい。アヌビスからこっち、ロボゲーに対する地歩を築くのに積極的なのか。続編を出すには微妙な、インディペンデント系のロボゲーを拾い上げる事には敬意を払いたいけども、一般性の持たせ方があまりスマートでないように思う。

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